病気が治ってほしいという気持ちの裏側
あなたは、その問題のある相手に何を求めていますか。
意地悪をやめてほしい
悪口を言うのをやめてほしい
異常な束縛をしないでほしい
嘘をつかないでほしい
平然と浮気をしないでほしい
ヒステリックにならないでほしい
自分で自分の手や足を切りつけないでほしい
薬を一気に飲まないでほしい
おかしな噂を流さないでほしい
自分はあなたの味方である事を理解してほしい
つまり、
病気が治ってほしい
そう願っている事だと思います。
そう願う事はごく自然であり、相手を大切に思う気持ちが強ければ強い程、その願いも自然と強いものになっていくと思います。
そんな理想の人は、そこに存在しません
あなたは、問題を抱えた人に対し、何を求めてますか。
疾患を治し、幸せな日々を手に入れると思う事が、その相手との関係でもっとも望んでいる事だと思います。
あなたにとって、幸せとは、何なのでしょうか。
そして、あなたの思う幸せというものが、相手の望むそれと必ずしも一致しているのでしょうか。
あなたが望んでいる、あなたの理想像を相手に照らし合わせて、いつかはそうなってくれると思う、
もっと言うと“相手が完全に回復した状態として位置づけられた、あなたの理想の人格”となった後の妄想をして、
それとは程遠い現実に戻り、そして落胆する、、、
あなたと相手に境界線を見出してください
そういった考えは知らず知らずのうちに相手に伝わります。
プレッシャーとなって、相手に対し確実に負荷をかけます。
自分の理想を押し付けられる側は、たまったものではありません。
勝手に高いハードルを用意され、
飛び超えられなければ、勝手に落ち込まれる。
そんな事されたら、治る見込みのあるものも治りません。むしろ、悪化の一途を辿ります。
その相手は、その相手であり、
あなたではないんです。
でも、そこを見落としているんです。
だから、「きっと治る」「また昔のあの人に戻る」と頑なに思い続け、、、
そして、当然ながら、その願いは決して叶わない。
理想はあくまで理想であり、現実とは差があります。
理想へ近付こうとする行為は「努力」と言いますが、
状況が変わってもないのに、理想に至ったつもりになる事を「妄想」と言います。
勝手な妄想を相手に押し付けてしまうのは、
あなたも相手に対する境界線を越えている行為となってしまう恐れがあるという事なのです。