算数には「四捨五入」という言葉があります。
0〜4までの数字は0、
5〜10までの数字は10、
こうして振り分ける事を言いますが、
パーソナリティを患っている人は、これを精神面でやってしまいます。
例えば、好きな音楽グループの話題で会話していたとします。
その音楽グループのメンバーAの事に対しては、褒めたり、賛同の言葉が出ます。
ところが、
こちらがもう一人のメンバーBの良い所について話し始めた途端、
相手はたちまち黙り込んで、話に乗ってこなくなりました。
問題のある人にとっては、メンバーAの事は好きでも、Bはあまり好きではなかったのです。
でも、自分はAと一緒に、Bも褒めてしまいました。相手は急に無口になり、態度が急に冷たくなり、こちらの話にいちいち突っかかってくるようになりました。
問題のある人にとって、自分の中での考えや価値観は、
お互に一致しているという事が大前提なのです。
そして、もしもお互いに価値が一致しないという事が起きたら、それは問題のある人にとっては非常事態なのです。なのです。
互いの価値観や、向いてる方向が同じであるうちは、相手に対し多大なる賞賛や尊敬を抱きます。評価が5〜10で、四捨五入され、10点です。
かと思えば、何か少しでも意識のズレや気に入らないことがあれば、たちまち非難・罵倒・こき下ろしの仕打ち。
評価が0〜4となり、つまり、四捨五入で0点です。
10点か0点です。両極端な評価のつけ方は当然、態度にも表れます。
そんな相手の「意識の四捨五入」に恐れ、ターゲットは翻弄されるのです。