原点と振り出しの違い
原点に戻る事と振り出しに戻る事は大きく異なります。
こうして言葉にすると表現が違うのではっきりと違いが分かりますが、
気付かぬうちに同じように捉えていたり、はき違えた行動をとってしまっています。
何か欲しいものがあっても、今すぐには手に入らない金額のもので、そして貯金をする。
貯金は資産を増やす最も基本的な事であり、誰でも経験があり、子供でもできる事です。これは原点に帰る事です。
しかし、嫌な出来事があって、むしゃくしゃして、せっかく貯めたお金をギャンブルで使い果たしてしまった。
これは振り出しに逆戻りしてしまったという事です。
幼少期であれば、お正月にもらったお年玉やお小遣いを、少しずつコツコツと貯めていき、後々に大きくなって手元に戻す。
学生であれば学費、高価な装飾品やパソコン等の家電が欲しくて、または免許の取得などの為、アルバイトをして貯金する。
成人となれば、結婚資金や車、家のローンの頭金の為に給料を貯金する。
貯金とは誰もが人生で最初に行うと言ってもいい資産構築です。
既に見た事のある景色
人生で行き詰まって、立ち止まる事は多々あると思います。
ですが、振り返る事はあっても、振り出しへと逆戻りしようとするのはやめてください。
原点に帰るのと逆戻りするのとでは、訳が違います。
趣味やスポーツ、仕事などで「失敗したら初めからやり直せばいい」という表現があります。
恋愛関係や夫婦関係などで「もう一度初めからやり直そう」という表現があります。
これは実は初めからではないのです。
それは過去に失敗してる時点で「そのやり方は、うまく行かないパターンである」という道筋を知っているからです。
そのやり方で進んだ後の景色を、既に見た事があるのです。
更に、最初に原点に居た当時の自分と、
成功や失敗を重ね、色々な経験を経た後に原点に再び戻った時の自分とでは、
まず確実に「物事を進めるスピード」が違います。
新たに備わった自分の知識がその原点に対して、当時と異なる視点で見る事ができたり、
「いかに価値あるものなのか」を改めて気付かせてくれます。
始めて見る景色ではない時点で、状況を冷静に捉え、正しい道を模索する事が必ずできるはずです。